10月の相談【三六協定締結後でも残業を拒否する従業員】
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社 長) |
三六協定(時間外労働・休日労働に関する協定)をきちんと締結・届出しているのにも関わらず、時間外労働を拒否して定時で帰る従業員がいて困っていますが、どうすれば、良いでしょうか?
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社労士) |
三六協定の効力は「刑事免責の効力(労基法違反の責任を問われない)」だけで「民事上の効力(時間外労働の義務を設定する効力)」は持ちませんので、労働契約・就業規則などで時間外労働の合意をしておくべきです。
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社 長) |
当社は雇入通知書や就業規則をきちんと交付しています。
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社労士) |
拒否の理由をきちんと聞いてみたらどうでしょうか?
判例でも「自己の生活にほとんど不利益を受けるような事由がないのに、時間外労働を拒否することは、いわゆる権利の濫用として許されない場合のあることは否定できない(労働契約で時間外労働の定めがないときは、災害その他避けることのできない事由によって臨時の必要があると認められない限り、時間外労働の拒否が権利乱用となることはない)」
正当な理由がなければ、懲戒処分を検討してみたらどうでしょうか。
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